「一人でするのを手伝ってね~その2:海外からのお客様」
先週は梅雨らしく雨続きの日々でしたが、ここ数日で急に暑さが増し、いよいよ本格的な夏がスタートですね。
実は今週は、北欧ノルウェーのモンテッソーリ当園の先生が園を訪れているのですが、福岡に着いた途端のこの暑さに、予想してはいたけれど暑い!と悲鳴をあげておられました。
近年、続々と海外のモンテッソーリの先生たちが園を訪れています。日本の先生達への研修のため、クラス見学のため、観光の途中で立ち寄る、など理由はそれぞれですが、この教育が同じ理念のもとに世界中で実践されていることには感動を覚えます。
さて、海外で生活したことがある方々は身に覚えがあるのではないかと思うのですが、まだまだ言葉が伝わらず、生活様式や食事にも慣れないような最初の時期には、周りから2歳児くらいの扱いを受けることがありますよね。
そして、世話をするこちら側も、あくまでも助けるつもりでやっているのですが、ついつい手出し口出しし、超過保護になってしまって、どこにでも車で送ってあげたり、買い物中べったりと横についていてあげたり、頼まれた物を買ってきてあげたりと、何でも先回りしてやってあげようと必死になってしまう傾向があります。
ただし一見すると親切にみえるそんな過保護な態度は、実は、彼らが自分で発見する楽しみや、失敗から学んでできるようになる喜びなどを奪ってしまうことになるし、最終的にはいつも日本人がいないと何もできない人になってしまうのに手を貸していることになってしまいます。
というわけで、モンテッソーリからの教えを念頭に、海外からのお客様にも、たとえばバスや地下鉄の乗り方を教えてあげる、木の葉モールまでの道を教えてあげる、スーパーやドラッグストアでの買い物の仕方を教えてあげる、などを心がけ、何でもかんでもやってあげずに、「一人でもできるようになるよう手伝ってあげること」を心がけるようにしています。
滞在が長かったフランスからの先生は、気になっていたお店まで自分で自転車で行って買い物してきた!と、本当に嬉しそうに話していました。子ども達にもこんな発見と喜びをどんどん体験してもらいたいですね。
園長より