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「劇と話し言葉の敏感期」

あけましておめでとうございます。

年末はかなり寒い日が続いていましたが、年が明けるとポカポカしたお天気に恵まれて本当によかったですね。本年も、子ども達また保護者の皆様にとって幸多き年になることをお祈りいたします。

年末の「クリスマス発表会」では、子ども達の演技、素晴らしかったですね。みな、出せる限りの大きな声とこれ以上ないような最大限の動きで誇らしげに、お客さんの前で演じることをとても楽しんでいるようにも見えました。

この劇の時期、毎年12月になると、園庭では子ども達の大きな声が響き渡ります。さまざまな年齢、さまざまなクラスの子ども達が、入れ替わり立ち替わり、昇降台の上に登っては、大きな声と身振りで演技の「自主練習」をしている姿は本当に微笑ましいものです。

この光景、ほとんどが4・5歳児達かなと思いきや、、意外にも2歳児さんや3歳児さんの姿をよく見かけます。

それもそのはず、子ども達の言語の発達でいうと、この移行した水色さんはまさに「話し言葉の敏感期」と呼ばれる時期の真っ只中にいるのです。胎生7ヶ月くらいから始まるこの敏感期、特に2歳〜3歳にかけてはその「完成期」であり、「話したい!」という意欲が100%の高まりをみせます。「書き言葉=4歳ごろ」や「読み言葉=5歳ごろ」に先駆けて、「話し言葉」を存分に発達させるための「人生にたった一度キリの時期」にいるというわけですね。

そんな2歳児の子ども達。おそらくはご家庭でも、あっという間に誰よりも早く覚えてしまった全セリフを、最初から最後までスラスラと暗唱しながら、何度も繰り返し演じてくれていたのではないでしょうか。同じ劇の前の時期でも、4歳、5歳と歳をとるごとにこの光景は徐々にみられなくなります。

もちろん、その他の年齢の子ども達も劇は十分に楽しんでいると思います。ただ、発達の段階によって、劇あそびから収穫するものがそれぞれ違ってくるのは興味深いことですね。

演技後、子ども達から「楽しかった〜」という声が上がっていました。大人は「緊張してさぞかし大変だろう」と思うのですが、多くの子どもはやはり演じること自体を楽しんでいるのだなと感じた瞬間でした。

今年もまた、たくさんの経験から多くの学び・成長がもたらされることでしょう。本当に楽しみですね。
園長 大原 青子より

「意思通りに動く身体〜お茶会にて・・・」

先日、秋晴れの気持ちいい空のもと、大濠公園に遠足に行ってきました。そして今年も、3・4歳児が公園の林でドングリ拾いに夢中になっている間、しばし和式の広く優雅なお茶室で5歳児ミドリさん達とともに美味しいお茶をいただきました。リュックを担いで到着したミドリさん達、庭園までの道のりは「どんなお茶飲むのかな?」「お菓子あるってよ♡」など少し興奮気味でしたが、お茶室に足を踏み入れた途端、静かに靴を脱ぎ、きれいに整列して部屋に入っていきました。子ども達が騒いだりおしゃべりしたり大変だろうと予測した着物姿の司会の方、マイクを片手に登場しましたが、きちんと正座をしてシーンと静まり返った子ども達には、マイクなど全く必要ありませんでした。お茶を飲む作法の説明をしっかりと聞き、質問されれば手をあげて答え、お茶が出されると見本で見せてもらったように三つ指でしっかりとおじぎをし、ゆっくりと両手で茶器を持ち上げて飲む子ども達。洗練された動き、抑制力を持って行動する素晴らしく立派な姿に感動しました。
ほんの少し前までは、バタバタと気の向くままに衝動的に行動していた子どもが、なぜこんなに抑制の効いた優雅な立ち振る舞いができるようになったのか、本当に子ども達の早い発達にはびっくりさせられます。
人間は、生まれてから2歳ごろまでに、二足歩行や走る・登るなどの基本的な粗大運動を発達させますが、2歳半ごろからは少しずつ自身の動きをより「洗練」させるための無意識の努力が始まります。単に気の向くままに動き回るような発達の段階から、少しずつ、日々の生活や活動の中で手や身体を、意志を使い目的を持って動かしながら、その動きをさらに細かくコントロールできるように洗練させていきます。
モンテッソーリは、この動きの洗練にとって一番大切なことは、「自由に自分の意志で」動いてもらうこと、だと言います。自由に自分の意志を使いながら行動することにより、その動きを「抑制」できるようになる、とは少し矛盾するようですが、本当にそうなのです。自由に手を動かし体を動かし、どんどん意志通りに動く身体を完成させていく子ども達。こんな努力を惜しまない子ども達に対して、私たち大人は少しでも手出し・口出しで邪魔することのないようにしたいと思います。
お茶会も終わりお茶室を後にする私に、スタッフをされていた方から「こんなにお行儀のいい園児さん達、見たことがありません」と声をかけられ、本当に立派だったミドリさん達の振る舞いをとても誇らしく感じ、嬉しい思いで一杯になりました!

園長 大原 青子より

 

「より良い人間になるための仕事」

まだまだ暑かった前の月と比べると、風も随分と秋らしく心地よくなってきましたね。夏の間に子どもたちを暑さから守ってくれていた園庭の木々も落葉を始め、ここからは子ども達、先生、業務の方々ともに、落ち葉掃除で毎日大忙しです。
さて、つい最近のことですが、乳児クラスの主任の先生から、この落ち葉掃除のとてもいい話を聞きました。朝9時、園庭で遊んでいる乳児さんたちがお部屋に入る頃、落ち葉を掃いてくれていた2歳児の女の子から「せんせ〜、いっしょにしよ〜」と掃き掃除に誘われたそうです。主任の先生は9時にはお部屋に子ども全員を戻さなくてはと思い、一瞬とまどったそうですが、一生懸命掃除をしてくれていた子どもからのせっかくのお誘いだったので、一緒に掃き始めたそうです。10分ほどある程度の落ち葉を掃いた後、「もうそろそろ終わろうか?」と言うと、「こっちにもまだあるよ」「ここにもあるよ」「こっちもね」と、全くやめる気配なし。少しずつ掃いては、集めた落ち葉を篩にかけて砂や小石をはらい、園庭の堆肥置き場に持って行って入れる、という作業を、繰り返すこと1時間半(!)、結局、園庭中の落ち葉を端から端まで一枚も落ち葉がなくなるまで全て掃ききってしまったそうです。
この話から、私はモンテッソーリの言う「人間の傾向性」の話を思い出しました。モンテッソーリは、人間には動物にはない幾つかの持って生まれた「傾向」があり、それらは、私たち人間が人間らしい特性を獲得するために役立ってくれます。傾向性には「コミュニケーションをとりたい」「探求したい」「想像したい」「社会的な存在になりたい」など様々なものがありますが、この2歳児の行動の中には、その中のいくつかの傾向性を見てとることができる気がします。

①「仕事がしたい」

何か自分のできる仕事を探し、仕事をしていく中で手や道具を使う術を獲得していく

②「繰り返したい」

作業を何度も繰り返しやることで、できないことでも徐々にできるようになる

③「正確にしたい」

作業の中で、自己訂正を積み重ねることで、少しでも正確にできるようになる

④「秩序正しくやりたい」

作業の目的が達成するように、筋道立てて順番通りにやる。

こんな子どもたちの生まれ持ったより良い人間になるための傾向性が存分に発揮され、その「やる気」の火を消さないように、上手に援助していきたいものですね。

園長 大原 青子より

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