「バランスの良い人を育てよう」
明けましておめでとうございます。
本年も子ども達の健やかな成長を願い、職員一同気を引き締めて頑張ってまいりたいと思います。どうぞまた一年、よろしくお願い申し上げます。
さて、このお正月、皆さんはどんな日々をお過ごしでしたでしょうか。私は全国高校サッカー選手権に釘付けの日々でした。というのも、エミールの卒園児さんが、佐賀東高校で1年生ながら出場!持ち前の体力と瞬発力を駆使し、周りの動きを瞬時に把握してパスを回しゴールを目指す姿には、本当に胸が熱くなる思いでした。ほんのこの前まで園庭で走り回っていたのにと思うと、感動もひとしおです。
エミールの卒園児さん達の中には、他にもたくさんのスポーツ分野で活躍している子どもたちがいますが、その保護者の方々から聞く話の中に、ある共通点があります。その共通項をあげてみますと、1) 本人の意志で続けている、2)集中力がある、3) 全体を見ながら動くことができる、4) キャプテンなどリーダーに任命される、などです。
もうピンときた方もいらっしゃると思いますが、どこかモンテッソーリ教育で育つ子どもの姿と重なって見えてきますね。それもそのはず、上に挙げたいくつかの共通項は、「自分で選んだ本当にやりたい活動」を「繰り返し集中して体験(手や身体を動かす)」することによって大きく育つ「前頭葉(脳の前側)」の機能によるものだからです。
前頭葉の機能には、以前にもお話ししたように、一番の特徴的な機能である「抑制力(セルフコントロール)」がありますが、それ以外にも「柔軟性」「計画力」「問題解決力」そして「継続力」「俯瞰力(全体を見てとる力)」などが挙げられます。また6歳までの幼児期は、この前頭葉の育ちを方向づけるにあたってとても重要な時期であると言われています。
私たちの現場でも、子ども達は盛んに手や体を動かし、さまざまな体験を通して発見し、探求し、そして集中することによって、この脳の前側、前頭葉を大いに刺激してこれらの機能を強化しながら自らを成長に導いて行っていますが、これこそまさにモンテッソーリの言う「調和のとれた人格形成」の大きな基礎となるものです。
そうやって育ったエミールっ子達、スポーツはもちろん、学術、芸術など他のさまざまな分野でも大いにその持って生まれた可能性を開花してくれることでしょう。それぞれの子どもにその日が来るのを心待ちに、ご一緒にその成長の応援団の一員として、大きなエールを送りましょう!
園長より