エミールだより5月号フォト
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4月のひと月を経て、そろそろ新入園児たちの朝の顔にも変化が起きているのが伺えますが、保護者の皆様方はいかがお過ごしですか?園でもそろそろまた子育て相談会を開こうと企画していますので、その際はどうぞ遊びに来てください。
さて、どんなに仕事ができる人でも、子育てに関しては苦労する人が大半ですね。というのも、子育ては子ども自体が変化していくことにより、それぞれの段階で接し方や対応の仕方を変えなければならないので、なかなかベストなやり方というものが見つからないということがあるのではないでしょうか。
仕事では、やるべきことが決まっている場合は、それをどんどんパターン化していき、効率のいいやり方を編み出していけるのですが、子育ての場合は、やるべきこと自体がその子どもの発達によりどんどん変化するわけで、その変化に追いつくだけでもなかなか苦労するというわけです。
皆さんは「発達の四段階」ということを聞いたことはありますか?イタリアで初の女性医師となり、世界中で多くの子どもを観察したマリア・モンテッソーリ(最近映画にもなっていますね)は、自らの教育法の基礎として、この発達段階を据えています。人生最初の24年間を発達の期間と捉え、それを6年ごとに分け、
一段階:0〜6歳 乳幼児期(さらに乳児期と幼児期に分けられる)、二段階:6〜12歳 児童期、三段階:12〜18歳 思春期そして四段階:18〜24歳 青年期、として、それを枠組みにそれぞれの発達段階に適した環境や教育の方法を考案していきました。
この発達段階の一番大きな特徴としては、その各段階でその発達の特徴が全く異なるということです。例えば幼児期のやり方を思春期の子ども達に当てはめようとしてもそれは全くうまくいかないわけで、子どもの発達とともに周りの私たち大人も、接し方や声の掛け方、与える課題などを全て劇的に変化させていかなければいけません。
中でも、私たちのたずさわる第一段階の子ども達はその特徴を考えると、同じ人間とはいえ、大人とは全く違い、以下のようなことを念頭に置いておかないと大変な目に遭うと思います。以下その第一段階に特有な特徴を挙げてみると…
1)感覚を使って周囲を探索する:なんでも見て触れて(舐めて)臭って確かめる
2)物事の秩序にこだわる:日常の中の様々な順番・物の位置・小さな物への執着
3)動きながら学ぶ:字や映像で学ぶことより、物を自分で操作をしながら学ぶ
4)なんでも吸収する:人の振りや言葉など、あっというまに丸ごと吸収する
これらの特徴から、第一段階の子育てが一筋縄ではいかないのがわかりますね。また特にこの段階は、その期間中も3歳までとそれ以降ではまた違った面も表れるとあって、その難しさは格別です。心身ともにどんどん変化していくこのような子ども達の特徴を踏まえつつ、その発達により適した環境を園と家庭で共に手を取り合って考えていきましょう。
園長より
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