エミールだよりフォト9月号
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さて先日、本棚を整理していると、『いい子に育てると犯罪者になります』(岡村茂樹著 2016)という本を見つけ、自分で買った本ながら、タイトルが強烈すぎてギョッとしてしまいました。
とはいうものの、実はそのタイトルに共感するところがあったから買ったわけで、無理矢理いい子に育てようとすると、「犯罪者」はちょっと強烈だとしても、その子はその子らしさを抑え込んで、大人の期待する役割を演じるような人になってしまう危険があるように感じます。
大人の思いはほとんどの場合、子どものことを愛するがゆえに存在するものではあるでしょうが、その思いが強すぎたり、その働きかけを行うべき時期が適正でなかったりする場合には、その本来持っている健やかな育ちの行き先を捻じ曲げてしまうことになる場合があります。
例えば、すぐ思いつくもので言うと、2歳くらいまでの子ども達はまだまだ所有欲が強く、お友達と何かを分け合ったり、自分の使っているものを貸してあげたりすることができません。まだ相手を思いやるという認知の発達の途上にいるわけです。そんな時期、大人が「ちゃんとしつけねば」と心配になり「お友達(弟や妹)にも貸してあげなさい!」などと無理にそのオモチャを取り上げて、他の子に渡したりしていると、実際には3歳ごろから自然と無くなっていくはずのその所有欲が、後に逆に強くなってしまうという研究がなされています。
また赤ちゃんの時期も、お座りが全くできないうちからお座りポジションにしてみたり、ハイハイをたくさんする時期に無理につかまり立ちを練習させたりすることも、脳の発達とも密接に繋がっている運動の健やかな発達を脅かすと言われています。
以上のような例は他にも数えきれないほどあり、要は「発達は急がせてはいけないし、大人側の意思を押し付けることもやらない方がいい」ということを私たちに示唆してくれているわけです。
さて、今日から秋学期です。子どもたちも春とは違った新たな側面をたくさん見せてくれることでしょう。たくさんの「できた!」を聞くためにも、まずはあるがままの子ども達をしっかりと受け入れて、その発達のリズムを邪魔することなく援助していきたいものです。
園長より
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